血栓が引き起こす病気

血栓が引き起こす病気

血栓というと、普通の人は、中高年の肥満気味の人の血管に出来る恐ろしい病気というぐらいにしか思っていないかもしれません。

しかし、近年、長時間のフライトで起きるエコノミー症候群などという病名がたびたびテレビなどで報道され、自分たちにとっても他人事ではない病気だと感じさせられる機会が増えてきました。

そもそも血栓とは、血管内壁内に出来るかさぶたのようなもので、健康な誰の血管内にも出来うるものです。

それが何故、心筋梗塞や脳梗塞、肺動脈血栓症いわゆるエコノミー症候群などを引き起こす原因になってしまうのでしょう。

血管の内側の壁の組織は、血流の変化や血液中の異物、血液の粘度の変化などで絶えず傷つけられています。

傷に対してそれを修復すべく作られる血栓は、血管内に出来るかさぶたのようなもので本来は傷が修復された後は溶けてなくなっていくはずの物です。

それがなかなか溶けてなくならずに更なる増殖を続け、ついにはその血の通り道を塞いでしまったり、塊となって血管中を流れて体の他の部分で、例えば心臓や脳で梗塞を引き起こすのが血栓症というものです。

血栓が作られる仕組み

健康な人の体の中でも日々作られては溶けてなくなっている血栓の仕組みはこうです。

まず、運動などで急激に早まった血流や粘度の高い血液、異物などにより血管の内壁組織が傷つけられると、まず血液が固まってくっついていき、止血のため主に血液中の血小板が集まり、傷を塞いで行きます。

完全に止血がなされるためには、そこに血小板と繋がって血球を包み込み血餅を作るフィブリンやフィブリノーゲンが集まってきます。

血栓の予防について

この血液凝固に関わる繊維状のタンパク質であるフィブリンやフィブリノーゲンをもとに血管内壁組織は増殖し、血栓となって傷は完全に修復されるのです。

この血栓が血管内壁組織にちょうどかさぶたのように盛り上がった状態で存在し続けると、当然その場所の血管の血流は妨げられ、不自然な更なる増殖の原因になったり、血流の乱れから新たな傷の要因になったりします。

通常の場合、血管内の血栓は、その止血の役目が終わると線溶系に属するタンパク質分解酵素の一種のプラスミンの働きにより血液中に溶解していきます。